ルター派は他の宗派に比べ教会建築に自由度があり、フィンランドの地域・自然に根ざしたヘルシンキにある2つの教会建築を紹介します。
フィンランドの国土の特徴として氷河地形が多く見られます。ヘルシンキは氷河によって土壌が削り取られ、露出した岩盤の上に形成され都市であるとのこと。街中を歩くと所々に大きな岩盤が見られます。
街のど真ん中にある岩山にUFOが不時着したような様相ですが、
ここが入口です。
テンペリアウキオ教会 Temppeliaukion kirkko
テンペリアウキオ教会は5~10Mほど岩盤をくり抜かれて作られています。
天井は直径24mの銅製のドームで覆っていて、銅線を編んだような表面が印象的。
岩肌もそのまま削り取ったところ、そこに岩を積み上げたところと変化があります。
パイプオルガンの演奏がありましたが、音響的な響きが非常にいいです。
工事中は岩盤から水が湧きだしたらしく、床との間に排水溝スリットがある。
屋根を支えるRCリブ構造、間にガラスが嵌められている。
特徴的な建築内部を動画でご覧ください。
建築は1969年に完成。建築家スオマライネン兄弟のデザイン設計、コンペで当選した際にこの地面を掘り下げるプランがコスト的にも評価されたらしい。しかし自然の造型を利用したこのダイナミックな建築には、この場所ならではの感動がある。
カンピ礼拝堂 Kampin kappeli
同じルター派の教会でも、こちらは北欧ならではの木を有効に使った建築。
外壁はトウヒを積層し3次元の曲面を作り出している。箱舟にも思えた。
内壁はハンノキで曲面を作っていて、白い材が上部からの自然光を柔らかく周り込ませている。
家具や建具にはセイヨウトネリコを使っている。

子どもたちが座るのだろうか?気兼ねない雰囲気。
エントランス部分、外装のトウヒ材は内側まで周り込んでいてその断面が判る。
建築は2012年に完成で比較的新しい。設計はヘルシンキの建築事務所 K2S Architects
https://k2s.fi/
公共建築を多く手掛けており、優美な曲線と木の素材感を多用している。











